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遠い日の約束。
第2章 動き出し運命
「アウトドアが好きだからね。こっちに来てから直ぐに買ったんだけど…でかける暇もない。」

狭い道を起用に運転しながら、わざとらしく溜息をつく。

「驚きました。こんな車に乗ってるイメージじゃなかったから」

「うん。そんな表情してたね」

やっぱり、ばれてたと思った。
観察力が半端ないと思わずにはいられないほど見られてると思うようになっていた。
それも良い意味で…だから救われた。

「ニューヨークじゃ、良くキャンプとか行ってたからね。日本でも行けたらいいんだけど・・・華はキャンプとか好き?」

「好きというか…私の両親がキャンプ好きで、学生の頃は毎年のように行ってたんですよ。夏に限らず冬なんかにも」

そう、私の両親はアウトドア派。
毎年のようにキャンプと色々なところに連れて行かれ、楽しい夏休みを過ごしていたことを覚えている。
夏だけではなく冬の星空を見るために寒空の中テントを張ったことも思い出される。
降るような流星群がきれいで感動したのを覚えている。

「冬のキャンプね。今度、行こうか?冬は星なんかきれいに見えるだろうね」

同じ事を考えていたことに驚き、立花さんの横顔を見つめた。
その視線に気がついたのか、目線はそのままで片手が私の頭に添えられ、立花さんの肩に引き寄せられポンポンと優しくされた。
はたから見たら、どうやっても恋人同士のような仕草を立花さんは平気でする。
アメリカ育ちだからなのか…それでも私は恥ずかしかった。
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