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アクマと私
第2章 小学生編【樹里 side】
「うー…ご…ご、ご」

悪いと思っていないからか、なかなか声が出てこない。
それでもなんとかノドの奥から絞り出せた言葉は、
「ご、ごめんなさ…イぃーだっ!」
後半が謝罪ではなかった。

その時はこれが精一杯で、私は悔し涙をこらえながら自分の部屋に駆け込み、そのまま閉じ籠った。

泣きすぎと鼻のかみすぎで顔が痛くなってきた頃、控えめなノックの音がした。

「樹里ちゃん、出ておいでよ。一緒にケーキ食べよう?」
「拓磨君はもういないよ、あたし達だけだよ」




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