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アクマと私
第6章 中学三年生編2【樹里 side】
それきり拓磨が口を閉ざしたので、私も大人しくしていた。
しばらくして赤信号で自転車を止めた拓磨が後ろ手に私の手首を掴み、
「しっかりつかまってないと落ちるよ」
グイッと引いて自分のお腹に回す。
すると自然に私の上半身は前に傾き、つまりそれは拓磨の背中に抱くということで…
「なに、もしかして照れてるの、樹里?今さら、こんなことくらいで?」
さっきまでのピリピリモードはどこへやら、いつものからかい口調に戻っている。