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アクマと私
第2章 小学生編【樹里 side】
それに拓磨の存在を疎ましく思っているのは、実は私だけではない。
その人物とは、家族のために一生懸命働き、一日の疲れを癒そうと顔を近づけるたびに杏樹に泣いて拒否されるウチの父親だ。
「樹里ばかりか生まれたばかりのアンちゃんにまで手を出すとは!黒井拓磨、許すまじ」
と、泣きながら晩酌する父を、母は優しくなだめる。
「仕方ないわよ、パパ。だって拓磨君の方がパパよりイケメンなんだもの」
「マ、ママまでそんな…!」
…前言撤回。
『なだめる』ではなく『からかって遊ぶ』だった。
その人物とは、家族のために一生懸命働き、一日の疲れを癒そうと顔を近づけるたびに杏樹に泣いて拒否されるウチの父親だ。
「樹里ばかりか生まれたばかりのアンちゃんにまで手を出すとは!黒井拓磨、許すまじ」
と、泣きながら晩酌する父を、母は優しくなだめる。
「仕方ないわよ、パパ。だって拓磨君の方がパパよりイケメンなんだもの」
「マ、ママまでそんな…!」
…前言撤回。
『なだめる』ではなく『からかって遊ぶ』だった。