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アクマと私
第2章 小学生編【樹里 side】
なんだかんだで約一年後、産休があけた母が職場復帰すると看護師という仕事柄、託児所の保育時間を過ぎてしまうことも多く、そんな時は隣のおばあちゃんが預かってくれる。
しかもウチの母ときたら、
「ついでといってはナンだけど拓磨君、姉の方のお守(も)りも頼まれてくれない?この間の小テストがひどいのなんのって…」
杏樹だけでなく私まで黒井家に押し付けたのだ。
「だーかーら、どこをどうしたらそんな答えになるんだよ?」
「私だってわかんないわよ!」
なぜ算数が『ちょっと』苦手なだけで、こうもバカにされなければならないのか?
私はこんなアクマに娘を託した母を恨まずにはいられなかった。
しかもウチの母ときたら、
「ついでといってはナンだけど拓磨君、姉の方のお守(も)りも頼まれてくれない?この間の小テストがひどいのなんのって…」
杏樹だけでなく私まで黒井家に押し付けたのだ。
「だーかーら、どこをどうしたらそんな答えになるんだよ?」
「私だってわかんないわよ!」
なぜ算数が『ちょっと』苦手なだけで、こうもバカにされなければならないのか?
私はこんなアクマに娘を託した母を恨まずにはいられなかった。