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第12章 シーン　12

　想像するよりも柔らかな感触の唇を探り当て貪るようにそれを吸うと、一呼吸置いて部長の舌があたしの口内に侵入してくる。舌を絡ませ濃厚な口付けを交わしながら、部長の手が菱縄でくびりだされた胸のふくらみを捕らえてくる。
「あうっ！」
　左の乳首が指で抓られる様に潰されると、痛みと共に甘い刺激が乳房全体に広がる。思った以上に尖って勃起している乳首が疼く。両の手を拘束された不自由な状態で身体に喰い込む縄のきしみを感じながら、あたしは快楽の頂点に向かって漂うように流れ始めていた。
「感じているかい？」
　股間に廻された股縄をくいっと引かれる。痛みより鋭い快感がぬめっとラビアと大陰唇の間に沈む縄から湧き上がる。縄に挟まれた敏感な真珠がくびりだされる様に立ちあがって快感の電流を周囲にまき散らす。何度も何度も生殖溝を刺激する愉悦の縄尻が引かれ、その度にあたしは喘ぐように快感の甘い吐息を吐き続けていた。