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第13章 シーン　13

　風間さんとのセックスを思い出した。比較するのはいけない事だとあたしは封印していたし、あたしは大輔で充分に満足していたけれど、それでもあたしの身体は違いを正直に確信していた。それは絶対に言葉には出してはいけないし、大輔に気付かれてもいけないと思っていた。
　あたしはどうしちゃったんだろう。快楽を求める性の奴隷のように異常な愉悦の暴風雨に蹂躙される事を望んでいる。決して大輔との行為に不満だとは思わないけれど、何か物足りなさが残ってしまう。あたしは大輔の上で乾いたままアクメを迎えて果てた。
　大輔を愛している。その気持ちに偽りはないけれど、大輔の望み通りに他の男性に抱かれている時、自分自身の気持ちに自信が持てなくなる。大輔を愛している感情とは別に、セックスに次第に溺れていく自分が居る事をはっきりと意識させられた。