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奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~
第4章 奈々の事情
ーー 第4章 奈々の事情 ーー
「あっ、美桜さん。どうしたんですかぁ?」
階段を駆け降りた広い廊下の途中、個室の方から大きなカゴを抱え、ツインテールを揺らしながら歩いて来た奈々ちゃんに話し掛けられる。
カゴが大きくて、殆ど顔が見えない。奈々ちゃんだと解ったのは、奈々ちゃんが私の足音を聞いてカゴの横から覗いたから。
「洗濯物があって……」
「一緒に持って行きますよぉ? これぇ、みんなの洗濯物ですからぁ。入れてくださぁい」
カゴに入っているのは、パジャマやメイド服など。
「私が持つから、一緒に行っていい? ランドリー室の場所を知りたいから」
「大丈夫ですよぉ。これぇ、見た目より軽いんですぅ」
奈々ちゃんはそう言うけど、私は雑巾を上に載せてからカゴを取った。
「えっ。ありがとうございますぅ」
屈託無い笑顔を見せる奈々ちゃんに付いて、歩き出した。
奈々ちゃんの言う通りカゴは見た目より軽かったけど、奈々ちゃんが抱えていると、殆ど前が見えていない感じで危なっかしい。
広い廊下は障害物も無いし、慣れているようで心配ないだろうけど。
大きなカゴを抱えていると、胸が動かず乳首が服に擦れなくて済む。
普段乳首が服に擦れるのは、我慢しなくちゃいけない。きっと、そのうち慣れるはず。そう思うしかないと決心していた。
この先、どんな仕打ちが待っていようとも、ここからは逃げられない。みんなのように順応して、メイドの仕事も徐々に覚えなくては。
それは屈辱的なものだが、受け入れるしかないと理解はしていた。
他のメイドについてどうしても気になることがあって、私は思い切って口を開く。
「あの……。奈々ちゃんは、いくらで買われたか、訊いてもいいの? 私は、3億なんだけど……」
「奈々はぁ、4億5千万円ですぅ。オークションの時は、10歳だったからぁ。ロリータっていうのは、凄く高いんですよぉ」
奈々ちゃんが何でもないように言いながら、歩き続ける。
「10歳で、オークション?」
私は、その年齢に驚いた。
10歳なんて、本人は口にはしないけど、まだ親を恋しいと思う年齢。親だって、こんなに可愛い奈々ちゃんなら尚更、放したくなくて仕方ない頃だろう。