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 奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~
第12章  衝撃と決意


 愛さんも、梨香さんも。亜里沙ちゃんや奈々ちゃんだって、きっとこんな生活を望んでいるはずがない。家族の為、ここを出る為に働くしかないからだろう。
 それなら私も、もっとご主人様に可愛がられるしかない。時給が上がれば、ここを出ていく日が少しでも早まる。
「私、もっと強くなります」
 私の言葉に、愛さんが深い溜息をつく。
「でも……。あの……。さっきの、剥けたって、何ですか?」
 クリトリスに軽い痛みを感じた後、それ以前よりも気持ち悦くなった。
「ん……。クリトリスは、最初皮に包まれてる感じなの。その皮が剥けたってこと。果物の実が弾けるみたいに……」
 そんな事は知らなかった。友達とも、そこまで深く話した事はない。
「処女とは関係ないから、大丈夫よ」
 愛さんの言葉に安心した。
 最中は、知らないうちに中に何か入れられて、痛かったのかと思ったから。
「……ねぇ。明日の昼食後、お茶しない? 娯楽室で」
「え? 呼び出しが無かったら……」
「明日は日曜。休日だから、絶対に呼び出しは無いの。配膳もなし。服装も自由」
 私は、笑顔で愛さんに頷いて見せた。
「美桜さぁーん。夕食ですよぉ」
 ノックと、奈々ちゃんの声。
「あっ、私、戻るね」
「はい」
 愛さんに頷いてから、ドアを開けた。
「あれぇ。愛さぁん。愛さんも、ここで食べますかぁ?」
「ううん。個室に戻るところ。後で届けて。美桜、じゃあね」
 愛さんを見送ってから、トレイを受け取った。
「奈々ちゃん、ありがとう」
「はぁーい」
 奈々ちゃんがドアを閉めると、溜息と一緒にトレイをテーブルに置く。
 また、カード……。
 中を見ると、私の時給は明日から4500円になるそうだ。
 今回は絶対に、さっきのことだ。いやらしいことをしたり、悦がる姿を存分に見せれば、時給が上がるんだろう。この異様な世界では、そうとしか考えられない。
 時給が上がることを、支えにしよう。そう考えてから、私は夕食を食べ始めた。


 第13章へつづく



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