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隠密の華
第14章 十三

それ程までに私は桐を愛していたのだ。

いつの間にか、桐の愛に心が解されていた。

愛する幸せを知ってしまった。

設樂様には悪いが、もう私はここで隠密を辞めて桐と暮らしたい。

一人の女として……。



「都、白夜と子を作れ。それが互いの国の為」

「白夜と子を……?」



真剣に設樂様が話すと私は顔を上げ、設樂様を見つめる。



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