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隠密の華
第15章 十四

「一体何を……!」

「何をって分かるだろ?俺は、都が好きなんだよ」


額にゴツンと頭突きされ、私は悲痛に顔を歪めながら両手で額を押さえる。


「っ……」

「都も俺が好きだろ?」

「そんなこと……!」


――当たり前だ。

そう真剣な桐へ答えたいのだが、私は何故か思考が停止してしまった。
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