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溺れる金魚
第21章  甘い日常
「お帰りなさいっ」


パタパタと犬が主人を待ちわびるように紗良が佐野を玄関まで迎えにいく。


その姿に佐野は目を細めた。

「ただいま。良い子にしてたかい?」


佐野は紗良の髪を一撫でして靴を脱ぐ。

紗良はくすぐったく笑う。


「お風呂にしますか?それとも先にご飯にします?」

そう言った紗良に、佐野は口角を上げる。



決まってそんな時は意地悪。
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