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第11章 　交わり

……幸せ。



刹那、佐野の手がパジャマの中に忍び込む。

「……あっ」


固く尖った先端を指が弾く。

電流が走ったのかと思った。



敏感になった体中をなぞる指先の意地悪さがもどかしくて紗良は体を捩る。

「……や、ぁっ……ダメ……」


言葉は恥じらいながら拒否しているのに躰は正直で干からびた大地を潤す泉のように下半身の力が抜けて濡れ始める。


そのまま床にゆっくりと押し倒され彼の体重が心地よく重なってくる。



それでも止まない、這う指も挿入してくる舌先も。



今まで存在すら意識しなかった場所が疼き始める。

欲しい……。


頂戴。


あなたの愛する私の知らないその人にするみたく、どうか私にも……。