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**情画**
第8章 別れ


沙絵さん…

ワタシは泣いていた。沙絵さんにもっとできることはなかっただろうか、悔いが残る。

「沙絵は、あの絵を見て貴女が絶対くると願ってたよ。貴女との時間の為に学校を休んでいたんだ。

貴女はあの朝すぐに来てくれた。とても喜んでいたよ。」

「でも…」

「沙絵はね。自分がいなくなることを知って、遠慮や同情みたいな気持ちで接してこられたら嫌だと言っていた。

何も知らないまま、本気で貴女とぶつかりたかったんだ。
たっぷりその時間がとれて良かったんだよ。」


先生…

「泣かないで、沙絵からの命令がまだあるんだ。
こっちへ来て。」

先生は立ち上がりワタシの肩に手を置く。
ワタシは涙を拭いて立ち上がった。

沙絵さんのカーテンが開けられた。

ああ…

全体のタイトルだけがついていて、最後の日の先生とワタシの行為の写真が数枚飾られていた。

淫靡な恥ずかしい姿だが、タイトルを知れば違って見えた。

『両親〜その愛の形〜』


両親…沙絵さんはワタシを親と思ってくれていたということ…
ワタシはまた涙を溢してしまった。

一方的な愛を知らない間に沢山ぶつけて居なくなってしまった沙絵さん…

足りない、ワタシは愛を返せていない…



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