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第9章 隠せない心

背中に篠崎の体温を感じながら、奈緒の身体は反り返り、縛られた両手は頭の上に挙げられていた。

篠崎は奈緒を仰向けにしたまま、胸の上に寝かせた。

下からのびてきた両手が乳房を優しくなぞる。

奈緒の脚を篠崎の膝が分ける。

指先と手のひらが胸の突起を転がし、摘まんではまた優しく撫で回す。

「あぁ…ﾊｧﾊｧ…あぁ…」

肩を優しく噛まれながら、奈緒は身をよじった。

篠崎の右手が下腹部におりてゆき、ショーツの上から指先がそっと縦になぞる。

「うぅｯ…ｯ…あっ…あぁ…ﾊｧﾊｧ…」

乳房を握りしめながら、指先が突起を刺激する。

「うぅｯ…」

「奈緒、濡れてる。」

ショーツをなぞっていた右手が中へ潜ってゆく。

なだらかな丘をゆっくり下り、中指をこねるようにして蕾を探し当てる。

「っ…ﾊｧﾊｧ…」

花弁を開きながら上下に動く指は、蜜が滲み出ている入口で小刻みに震えた。

「ﾊｧﾊｧ…っあぁ…」

腰が震える。

「奈緒、感じる？」

「ﾊｧﾊｧ…」

指先が浅い場所を押しながら小さく円を描く。

ｸﾁｭｸﾁｭ…

「ﾊｧﾊｧ…」

「奈緒、感じる？」

耳元で囁く言葉が奈緒を苛める。

乳首への刺激と、ゆっくりと中に差し込まれる指を味わいながら、奈緒は身体をよじって篠崎にキスをねだった。

激しく舌を絡ませる音と、ショーツの中で激しく撫で回される音が重なる。

「奈緒…聞こえる？ほら。」


もう、この人が私の身体に淫らな音をたてさせる事はない。


増やされた指が中を大きくかき混ぜる度に、空気が抜けるような音が混ざり恥ずかしさで唇を噛む。

「うぅｯ…ｯ…ｯく…やめて…」

「どうして…」

篠崎が手と足を使ってショーツを脱がせた。

奈緒の腰を掴んで胸元に引き上げる。

奈緒の両膝を篠崎の両手が左右に開き、膝の裏側から無防備なその場所に、じわじわと両手が忍び寄る。

「ﾊｧﾊｧ…あぁ…手を、ほどいて…ﾊｧﾊｧ…」

「まだだよ。」

太股の中心へとたどり着いた両手の指先は、爪と爪をゆっくりと擦り合わせながら奈緒の秘部を縦になぞった。

「あぁｯ…」

「どう？」

「ﾊｧﾊｧ…あ…あぁ…」

蜜を絡めながら、揃えた指先が左右交互に擦り上げ、滑らかになったそこに時折指先を滑り込ませた。

「うぅｯ…ﾊｧﾊｧ…あぁ…あぁっ…」