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Dollと云う名の奴隷
第20章 空白
「 そうか…。」
「 神崎、俺たちは人命を救える。でも、神じゃないんだぞ。
今回の様に心停止までしたら救えない事もあるんだ。
そんな事が分からないお前じゃないだろう。
どうした?お前らしくないぞ。いつも冷静なお前はどうした。」
「 分かってる。島崎、迷惑かけたな。回復したら彼女を連れて帰るよ。」

私は目を閉じたま2人の会話をぼんやりと聞いていた。


それから数日が過ぎた。
私は目が醒めるまで3日ほど眠っていたらしかった。
病院に運ばれる前の事が全く思い出せないままだ。
私が覚えている最後の記憶はタロウの世話をした事。
タロウは次の日には飼い主さんの元に帰る事になっていたからシャンプーしてあげたんだった。
知り合いのペットショップで取り扱っているオリジナルのいい香りのするシャンプーだった。
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