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第9章 疎外感の中での充実

妻「確かに世間一般ではそうかも知れない。
好きだと思う気持ちだけでは一緒に生活
できないものね。でも、幼い頃から抑圧
されて育ってきた私たち姉妹にとって、
そう言った割り切った考え方は出来ない
のよ。自分が心に決めた人でしか肌を
許したくないもの」

私「お前もそうだったのか」

妻「だから、私は大好きだと思える
あなたに出会えたから結婚できたの。
もしかしたら私も恵子と同じように
好きな人が出来てもその人と結婚
できないんだったら結婚を諦めて
いたかも知れないわ」

私「恵子さんの片思いの相手って
誰だい？お前は知っているのか？」

妻「その事については訊かないで」