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第1章 今年の夏休みは７月１日スタート

今年は、オリンピック年なので、高校の夏休みは特別に、７月１日スタートの６０日間となった。

そして、僕とヒロコは、有志参加の２か月間寄宿舎体験学習行事に参加することになっていた。
寄宿舎は、高１で、将来を誓い合った男女カップルが入居する。１カップルに１軒の平屋建ての建物が貸し出され、６０日間、勉学をしながら共同生活をする。この２か月間を無事に過ごし、意義を理解したならば、その後大学卒業まで寄宿舎に入り、この寄宿舎が推奨する通信制の高校・大学に学ぶことになっていた。
寄宿舎においては、基本、２人だけで、点呼やスクーリングは一切なし。学習は、インターネットによる。食事は、１日３度、業者によって勝手口に自動的に配膳される。洗濯機や干す場所はいちおうあるが、参加者には６０枚の下着を用意させる決まりだった。
服は？
これは、暗黙の了解事項なのだが、若い高１の男女が一つ屋根の下で、二人きりで真夏の６０日間を生活するのだ。当然、セックスざんまいの生活になる。だから、服は基本、要らない。下着も、ひょっとしたら要らない。脱がしプレイや引きちぎりプレイで必要になるくらい。
なお、女子には秘密の指示により、近年開発された特製ピルの服用が、毎朝義務づけられた。この特製ピルは、性病を防ぎ、妊娠を防ぐ、２４時間効果の優れものだった。

７月１日午前９時半、僕とヒロコは、この寄宿舎の二人きりの建物に、入った。