この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
毒蜜喰らわば
第12章 イタコの孫が見通した、愛・・



2週間前よりも色濃くなっている紅葉。
蛍庭園にはさらに枯葉が絨毯の様に敷き詰められている。

里佳子は初めて来た、と物珍しそうに庭園全体を眺めている。
デートで来なかったっけ?と進が首をかしげると、
「それ、私じゃないんじゃないの?他の女と来たんじゃないのかなぁ?ん?」と
進の胸に肘鉄をくらわした。

思わず私は笑いをもらす。今日はまだ笑っていなかった。
張りつめた雰囲気がずっと私達を囲んでいたが、里佳子のおかげで
私だけでなくみんなの肩の力が抜けたようだった。

「結婚式の帰り、ここで偶然美智たちを見かけたんだね。
 え、池のあっち側からでしょ?堀内さん、ホント目がいいんだね」

里佳子の言う通り、よく私を見つけ出したものだ。
私がここにいる、と知っていたというならまだしも、お互いあの日あの時に
ここにいるなどとは全く知らなかったのだから。

雅斗ももう深刻な表情を捨てて、笑みを浮かべながらあの時を振り返った。

「普通にいたらわからなかったと思う。俺達も披露宴で飲んで出来上がっていたからね。
 見つけられたのは・・っていうより、霊がいたから見つけたんだ。はっきり言うと、
 稲村さんたちよりも男女の霊の存在を見つけたんだ。
 それもものすごく特徴のある霊をね。
 今も彼女がいる・・稲村さん、オレ彼女と話をしてみるから、
 オレの目を見ていてくれる?」

言われて、雅斗の目を見つめた。
次第に霞がかってきたように、目の前の雅斗の顔がぼんやりとしてきた。
そして意識が遠のいていく感覚に襲われた。

/156ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ