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毒蜜喰らわば
第8章 禁断の扉が開いた・・


              *

私は・・
悪い事をしたのだろうか。
感情、というよりも好奇に流されて体を開いたのだろうか・・


ホテルを出て、蛍庭園を横目に六本木駅への道を茂と並んで歩きながら私は急に、
後悔とも罪悪感とも違う、でも心が上を向いていない気持ちが表れたことに頭をかしげた。

茂に体をあずけた時、確かに私は彼とひとつになりたいと思った。
彼にすべてを受け入れてほしくて、彼のすべてを受け入れたくて、
私の方から飛び込んだ。
ベッドの上ではここしばらく感じたことのない幸せに酔いしれた。
また彼に抱かれたい・・
今この瞬間もそう願っているのだが、その反面で
自分がなぜこんなことをしたのか、正直よくわからない。
好意は当然だとしても、雅治を裏切るような事をさらりとやってのけた。
それも体を開くことに積極的ではない私が・・

「・・後悔してるの?」
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