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ネトラレレ
第3章 助手席の女(ヒト)
 でも“なにか隠している”事は確かだった。

 最近の生活がどこか微妙に今までと違うという、勘でしかなかったが今回の旅行で少確信にかわった。

 そして、その確信をどうしたものかと私は考えている。

 彼はこの旅行を私にサービスすることで相殺しようとしているのか、私はこの旅行でその相殺されてしまう何かの事実を探り出したほうが良いのか、悪いのか。

 今までの生活がこれ以上変わってしまうことを心から恐れていた。
 
 だから、彼の行動が気になりつつも窓の外を見ていつもの自分を思い出しながら演じようと必死だった。

 “私、楽しめていないや・・・”窓の外に向けられた目線は、流れゆく雲を追いかけるしかなかった。
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