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第29章 果たされぬ・・・約束

ｶﾞﾁｬ…




『・・・ﾌｩ』





〃タダイマ〃なんて言うこともない



帰宅するのは

ＴＨＥ単身者向けの

狭いマンション





社員寮がいっぱいらしくてな

かったりぃとか思いながら決めたんだが




驚きなのは家賃だぜ？

ムコウと同じ家賃払ったらさ

倍の広さの家が出てくんだからな





ま……俺に関しちゃ

会社がある程度、都合してくれるから

あんま関係ない話だけどな




あ、驚きと言えば

もうひとう

交通の便が全然違うけどな




一時間に数本・・・場所によっちゃ

ひでぇと一時間に一本…なんていう

壊滅的な電車やバス



そんな中々のえげつない交通事情




土地も……繁華街だとか、街中から

少し足をのばせば

畑やら田んぼがびっしり並ぶような

中々の清々しい景色だ





俺は一時間に数本の電車に乗って

毎日通勤している




不便？……そりゃ、まぁな


つぅか・・・かなり





でも…気楽なモンだぜ？




通る道が決まっていて

乗る電車が決まっていて



みんなそれをわかってるから



決まった仕事を

決まった時間に終わるように

立ち回ってさ





同じラッシュって言っても

規模が違うって言うかな



その辺に関しちゃ

疲れることが少ない




のんびりと…時の流れる感覚を覚える

そんな土地





のんびりとした

お気楽な・・・モンだぜ？