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第29章 果たされぬ・・・約束

エリカの表情が…うろたえるように

ムッとした






『エリカの事をよく知らなくても
その彼氏に会ったことなくても
それだけは…わかるぜ？』





『いみ・・・わかんない』







『本当に…エリカを愛してたら

エリカが学校も行かず
親とケンカして家にも帰れない
なんてのは…心配で耐えられないぜ

エリカを大切に思ってるなら
エリカが大人になるのを待てるはず

エリカはまだまだ若い…
結婚も、赤ちゃん産むのも

エリカが大人になって
保育士になってからでも出来るはずだ』





『・・・っ』






『エリカを・・・好きな彼氏なら

エリカが…帰るとこがないのを知ってて

女を一人…追い出したり、しないはず』






『・・・』






『誘拐されるかもしれない
変なヤツに襲われるかもしれない

事故に遭うかもしれない
事件に巻き込まれるかも知れない

泊まるとこがなくて…どこか
知らない男に

体…売って
泊めてもらわなきゃならないかもしれない』






『～～～っ…』






『そんな・・・当たり前の心配を
出来るようなヤツなら

エリカが…恐がったり悲しんだり
痛い思いをすることを』






『もぉ・・・いい』






『エリカの心も体も傷つけるようなこと』







『いいってばぁ・・・』








『エリカを・・・叩いたり

蹴ったりなんか、しないんじゃないか？』