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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第8章 ゆるされぬ想い・・・
俺もマリアもいつの間にか
揃って床に大の字で寝ていたようだ。


ヤッベェ・・・

怪我人を床に寝かすなんてな
やっちまったぜ。


ベットに運ぼうとすると
マリアが目を覚ました。



『ん・・・すんごい寝ちゃった』


『おはよ(笑)安眠なようで良かったぜ』







マリアはアザだらけの顔で
ニコニコと笑っていた。



こんな笑ってんの…初めてかもな



解放感・・・とか
少しは感じてんのかな?








『ねぇ、ゆぅちゃん?
お家のルールは?』


『へ?』




くるっと振り向いて
マリアがにこやかに聞いてくる。






『ん・・・長々と居候するつもりは
ないけど…いさせてもらう間は
やっぱり…その家のルールは
守りたいから』





はて・・・?






まだ何も決まっていないこと。

マリアが実際
この先どうするのか


ここにいるのが
3日になるのか、1週間になるのか
1ヶ月・・・数ヶ月


なにも、わからないんだよな。




『・・・ルールっつっても
俺しかいねぇし…硬くなることは…』




ん~・・・

風呂からパンツ一丁で出てくんな、とか?


いや・・・

マリアはやらねぇだろ確実に



むしろ・・・



『そっちのが…あるんじゃねぇの?
これはやめてくれ、とか…』





『え?…私・・・は、とくに』







『言い出しっぺがそれかよ(笑)
~あ、まぁ…アレだ。
なんか不便があったら言って?
それだけ…』






『ゆぅちゃん・・・てさ』







『ん~?…』










『…いい人だよね・・・』











・・・いい〃人〃かよっ…(笑)



べつにいーけどなっ・・・
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