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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第10章 ダメかな・・・?
『ハハハ…ハァ・・・ふふっ

私なんかに、まだこの先
そんなご縁があったら、それは
やっぱり…とっても有難いと思うけど

自分が自信ないのも…あるけど
だからこそ

こわい・・・って思ってしまうかな』





『こわい?』





『一度…失敗してるワケだから私・・・

慎重に…と言うか
んー・・・〃学習〃しないとな、って事。

だから全然
そんな事、考えられないなぁ…』



『そっか・・・』





何故に落ち込む・・・俺。







マリアは恋愛はおあずけ覚悟…か。






『~フフン・・・まずは
やること、やらないと…ね?』




マリアが自分のスマホを
握りしめて笑った。




『…取り上げられなくて、良かったな?』



『フフ…さすがに今回はしないんじゃないかな
解約も・・・しちゃえば
私と連絡つかなくなるもの』




『…あ、そっか。

…それって、ちなみに

話し合いとか今後…どうなんの?』





『ん~~~・・・わかんない♪』





『い・・・?』





意外とあっけらかんと?・・・






『話して納得してくれれば一番だけど

最悪・・・訴えるか

訴えられるか・・・かな』






マリアを待つ、先々の現実だ。

マリア、笑ってるけど…



いや…笑って流してるくらいでないと
押し潰されちまう

そういう事かもな。






『でも別居できたから
〃私の意思表示〃は出来てるし

そこは、向こうは
言い逃れ出来ないはず。

世間体を気にする人だから
裁判沙汰なんて
向こうのが避けたいと思うけどね。

ん~…時の経過で
それこそ勝手にどうぞ~…なんて
判を押してくれればいいけど


まぁ…体裁とかで…絶対同意しない
ってなっても

私は戻らないし…自分で生きてければ

戸籍上の関係が切れなくても

最悪・・・それならそれでも
いいかな…って』







そんなの・・・俺








『そんなん・・・嫌だな俺・・・』








『ぇ…?』







『なんか、そんなのゼッテー嫌だ・・・』
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