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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第2章 家出・・・デスカ??
俺自身も少し躊躇ってるんだ。

俺も疲れたし
寒みぃし・・・
さっさと休みてぇんだけどさ


とりあえず待ったワケよ。


腕を引っ張って無理矢理
引き込む・・・なんてことだけは
したくなくて。



恐がらせたくない・・・・・



ん・・・まぁそれが大前提だけど?





ぶっちゃけ?





いや、それは

だってここ

俺んちだからさ。




外ならまだしも
自宅で

さっきみてぇに
ギャーギャーわめかれたり
大声出されたりしたらさ


それこそ
シャレにならんてハナシだろ?

(ドキドキ……ビクビク……)





最低?



うるせーよ。


男は男で
自分の身は守んなきゃなんねぇんだよ。

当たり前だろ。


得体の知れない女に
巻き添えくらってんだからさ俺・・・








あ~~……

早くしてくれよ家出娘~~・・・




連れてくんじゃなかったかな
やっぱ・・・




つーかマジで

ドアだけでも閉めてくんねぇ?







『外より・・・マシだろ?』

『・・・』





ピク・・・




わずかに、だけど

女の子が反応した気がした。



次第に玄関にとどいてくる
暖房の風にだろうか?



『ん・・・さ、中で暖まって』

『・・・』



一歩・・・一歩



ヨシヨシ

いいぞ、その調子だ。


(どんな調子だか?)





『大丈夫・・・』





なんもしねぇから・・・マジで。





『・・・よ』






ん・・・?





よ?





女の子の不明な一言……

というか〃一文字〃に

俺は首をかしげて
再び女の子をのぞきこむ。



『うん?・・・』

『よ・・・』



よ・・・


なんだよ?
















『汚れちゃう・・・・・床』











ヘイ?









女の子は視線で自分の裸足の足を差して
チラチラと俺を見上げた。








そこ・・・?







お前・・・







散々ためらってたの






そこなのかよ~~!?
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