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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第14章 薄汚いこと・・・
俺は構わずにマリアを連れて
さっさと部屋を出ようとした。




『ホンマに…ちょいフザケて
遊んどっただけやんなぁ?
マリヤチャン?』





ピタッ…



マリアが震えて足を止めた





『おい・・・!』




どうせするんなら
もう少しばかりでも
マシな言い訳を…





『ハハハっ!ホンマやてぇ!
本人に聞いてみぃや!?

なぁ!?…マリヤチャン?』




『・・・っ…~』











『フザケてただけ・・・やんな?』








『・・・~~っ…』






コクン・・・。






男の少し強い口調…そして
不気味に笑う表情に



背を向けたまま
マリアは小さくうなずいた。




・・・なんだ?



マリア・・・そんなワケ

ないだろ?




『フハっ!そら見てみぃ?

本人もそうゆうてるやろ!?』





『・・・マリア?』



『・・・~』





なんだ?…マリア

何か弱みでも握られたのか?





『フザケんのも大概にしろよ?』


『フフッ…なにがぁ~…?』








『こんなことをして
ただで済むと思うなよ!?』









『フッハハハっ!
ほなケーサツでもなんでも
呼んだらエエやんっ?!

呼ばれたないのは
その女の方とちゃうの!?』





『なに!?』






『……っ』





ピクンっ…



マリアの肩がまた震える。






どういうことだ?









『警察なんか御厄介なったら
どっからどう情報漏れるか…

わからへんもんなぁ?マリヤチャン?
アンタの…〃ダンナ〃に?フフ…っ』






・・・!?


なんだって…?








『テキトーなことばっか言って
開き直るつもりか?
いい加減にしろっ!!』





『テキトーかどぉか?
自分らが一番わかるんとちゃうの?』




コイツがマリアを脅した理由は
なんとなくわかるとして

でもなぜ?

一体コイツは…









『あ~あぁ熱うなって…ハハッ

べつにエエやん…そんなオンナ』







『・・・なんだと?』









『…そんなただの尻の軽い女
少し〃借りた〃くらいで
なんなんや?…フフッ』








『おい・・・』






ぶっ殺す・・・
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