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第14章 薄汚いこと・・・

『ハハハっ！！アカンやん～♪
もっと打ち合わせしとかな！

しかし…中々お見事な芝居やったな？
〃手馴れてる〃ゆうんかな』



『・・・』




『しかしホンマ…
言葉っちゅうんは～
ウマイこと出来てるでなぁ？！』




『・・・』





『正義感のカタマリみたいな
カンペキな二枚目カレシは？

人妻に手ぇ出す不倫オトコやったて？

～どんだけオモロイねんっ！！』





『・・・』





『嘘つきは…ドロボウの始まり

・・・てな？』






『・・・』






『よう出来た…エエ言葉やんなぁ？

薄汚いことしよる
不倫オトコには…

ホンマよう似合う…
ピッタリの言葉やなぁ！』









『・・・終わりか？』









『・・・ぉ？』







『言いたい事は・・・それだけか？』










ガッ・・・、








『ぐっ・・・ぁ、ォマエ…なにしよる』





こんなヤツに用もなければ

関わることもしなくていい

だけど…聞きたいことがある





俺は男の首を掴んで壁に押し付け
問い詰めた。






『お前は・・・誰に何を聞いたんだ？』





『ぐっ・・・ぉ…ま、はなせ…っ』






『〃ウワサ〃って…なんの噂だ？』







ただの出任せかもしれない

だけど
コイツは…何故

マリアの事をそう知っていたんだ？


俺との関係を疑ったとしても
それ以前の

マリアの身上だとか
そんな個人的なことを…どうして







『答えろ…』




『がっ…はっ…っぅウワサはっ…ウワサや』






ギュゥ…






『言えよ…』






『ガ…ッ…は、な…せ』





『吐けよっ！！！』







ギリっ…






『言う！…言う…言う！！！ｸﾞﾎっ！』








パッ…








俺は手を離して
男を睨み付けた。





『ゲホゲホゲホっ…～～っ』






男が何を語るのか待つが

ヤツは何を語るわけでなく

俺に一通の封筒を出してきた。




『・・・？』