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第15章 命の・・・重さ

人の・・・〃命〃



その重さは…計り知れないモンがある。



何物にも代えがたくて…尊くて…



〃ふたつとないもの〃・・・。







マリアが今、お腹の中に…

マリアが今…自分の中に抱えているのは

〃そういうもの〃なんだ。













でも、俺の…バカなとこ…。





〃そんなこと〃は…


マリアにだって、わかってる。







俺なんかより…重々わかってて



それでも決断しなければならない



最終的に…決断しなきゃなんねぇのは



マリアなんだ。
















『ﾊﾊ…ゆぅちゃん・・・』





『・・・』






言うべきじゃない

言うべきじゃなかった



そんなマリアに…

こんな苦渋の決断をしようってマリアに



俺なんかが言うべきじゃ…


言って良いことじゃなかったんだ。


俺は…言えた立場じゃない・・・。












『きれい事じゃ・・・済まないよ』














もっともな…重たい一言だ。



なのに…










『…そりゃ・・・たしかにさ』










本当なら、待ち望んでいた

マリアにとって〃幸せ〃である
ハズのこと…


それを、あきらめると言うことは

相応の…抱えているものがあるからだ


産んだら育てなきゃならない

生まれてくる子に対する責任…。






考えりゃ…わかること。






『ゆぅちゃん今・・・本気で言ってた？』






『・・・』








ぶっちゃけ本気で言ってたぜ…

なんでかは…知らねぇけど。







『いいよね・・・』


『マリア？・・・』


















『男の人は・・・逃げられるもの』