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第18章 捕らえられた・・・かごのとり

ミユの目に…少しだけ涙が滲んでいた



『あぁ、この人とシノくん…

二人して、お互いを同じように想って

誰も入る隙間がないんだなぁ…って』







『・・・』







『だけど・・・なんで

そんなにお互いを想えるなら

よりによってなんで
そんな関係なのよシノくん…』







『・・・』







『ごめん…どうかしてるのあたしも同じ

わかってる…。余計なお世話だってのも

でも…どうしても
過剰に反応しちゃったみたい、あたし』





『・・・？』








『あたしの母親・・・不倫してたの』










『え・・・』








『ほんっと男にだらしない女でさ…

男つくって・・・あたしと父さん捨てて

出て行った・・・』







『・・・。・・・』






『そんな汚い…最低な事する女が
なんであたしのお母さんなの？って

恨んだ・・・本当に
同じ女なのに…なんで、こういう女が
いるの？しかも自分の母親って…

実際、最低だと思う…
家族や、色んな人を平気で傷付けて

不潔で…みっともなくて
そういう事する女…無条件で嫌いになった』




『・・・』





『だからって…誰かを傷付けて良い
理由になんかならないけど

あたしの勝手な気持ちでしかないけどさ

ごめん…イキナリこんな話』






『いや・・・』







『そんなの…理由にも
言い訳にすら、ならないけど

謝って済むことじゃないけど…

そんな…あたしの勝手な気持ちで
暴走しちゃって・・・本当に
ごめんなさい』





『・・・』





『・・・ひっぱたいてもいいよ

あたしのこと・・・

あの人の・・・代わりに』







『・・・』









『・・・ごめん。そんなの勝手だね。

自分が楽になろうなんて…そんな
ムシが良い話なんかないね』







『・・・』







『…ｸﾞｽっ・・・だからさシノくん…』







『・・・うん？』







『あたし今後一切…もう触れないし
関わらないから・・・

これで…最後にするから

ちょっとだけ…話させて？』






『・・・？』