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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第22章 盗人の意見・・・

俺は…突然の訪問者を前に
焦りと怒りに震えて立っていた
〃マリアに何があったんだ?!
こいつはマリアに何をしやがったんだ!?〃
興奮気味の俺の態度に
ヤツは顔色も変えず
質問にも答えなかった
マリアは…ヤツの元から
逃げ出した
わかるのはそれだけだ
だけど
何があったか、なんて
はっきり言って想像に難しくない
『・・・離せよ』
掴みかかった俺に
眉ひとつ動かさずに
ヤツはうっとおしそうに
去ろうとしている
『・・・すみません』
俺は我にかえったように
ヤツの胸ぐらを離した
ギリ…っと奥歯を噛み締めた音が
もしや相手に聞こえたかもしれないが
『・・・フン、ジャマしたな』
俺の手を振り払って
ヤツは背を向けて去る
おい・・・待てよ
テメェ
・・・じゃなくて
『あの・・・タチバナさん』
『・・・』
ピク……っと
意外にもソイツが止まった
『お聞きしたいことが…あるんですけど
いいデスカ・・・?』
俺は……コイツに
このヤロウ・・・この人に
どうしても
聞いてみたいことが
あったんだ・・・
焦りと怒りに震えて立っていた
〃マリアに何があったんだ?!
こいつはマリアに何をしやがったんだ!?〃
興奮気味の俺の態度に
ヤツは顔色も変えず
質問にも答えなかった
マリアは…ヤツの元から
逃げ出した
わかるのはそれだけだ
だけど
何があったか、なんて
はっきり言って想像に難しくない
『・・・離せよ』
掴みかかった俺に
眉ひとつ動かさずに
ヤツはうっとおしそうに
去ろうとしている
『・・・すみません』
俺は我にかえったように
ヤツの胸ぐらを離した
ギリ…っと奥歯を噛み締めた音が
もしや相手に聞こえたかもしれないが
『・・・フン、ジャマしたな』
俺の手を振り払って
ヤツは背を向けて去る
おい・・・待てよ
テメェ
・・・じゃなくて
『あの・・・タチバナさん』
『・・・』
ピク……っと
意外にもソイツが止まった
『お聞きしたいことが…あるんですけど
いいデスカ・・・?』
俺は……コイツに
このヤロウ・・・この人に
どうしても
聞いてみたいことが
あったんだ・・・

