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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?
『あ~~もぉ…若い子は困るなぁ
一生懸命で優しいのはいいんだけど

遊びと本気の境目を理解できないのは
一番困るのよね~…キケンだなぁ』






『マリア・・・おい?』






『よしてよ・・・!
もう、遊びは終わったの

ねぇ〃ボクちゃん〃?
人が良さそうだし?ついでだから
教えといてあげるね?

女は…家庭を捨てる気なんかないのよ
盲目になって…あたしは例外だなんて?
思ってたとしたら大間違い…』







『マリア・・・ふざけんなよ』







『何言ってるのよ?
最初から…ふざけた遊びなの!遊び!

ハァ~…うちのダンナ様は?
お仕事熱心で食べるには困らないから♪

あたしは時間もあったし退屈だった
そこにあなたがたまたま現れた

それだけのことよ♪』







『マリア・・・ちょっと待てよ』






唖然とする周り

加えて、先程まで必死に頭を下げていた
俺の母親が一転して

小刻みに震えながら
テーブルの誓約書を
手で握り潰しそうに掴んで

…怒りを滲ませた目で
マリアを睨み付けているのが

横目でもわかった







マリア・・・お前

ふざけすぎてるぜ

なんだよそのギャグは


ユーモアありすぎて

ちっとも・・・ユーモアねぇよ








『~~ま、そういう事だから?
お互い楽しんだは楽しんだんだし?

これに懲りて、あなたも
切り替えてこれからは

真面目に…親孝行して
生きて行ってちょうだい?』






吐き捨てるように言って

マリアが…ニコリと・・・












バシーーンっ・・・!!!









『っ・・・』






部屋中…響き渡るような音を立てて

姑がマリアの頬を思い切り叩いた







『…ハァッ…ハァッ…っ出て行きなさい!!』




着物の袖がくるくる巻き付く程
フルスイングでマリアに腕を
振りおろした姑が

般若のような形相で
マリアを怒鳴り付けた




『っ早く!出て行きなさい!!
この恥知らずっ!恥さらしっ!』



バシッ…バシッバシッ…


気の済まない姑は
扇子を振り回して
マリアを殴打し続け
無理矢理ドアの方に追いやった
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