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行こうぜ、相棒
第1章 the kiss on my lists



何故…。

そう思いながら、身体が熱くなるのを止めることができない。
男の舌とエリの舌が甘いチークダンスを踊るように。それとも奥底に悲哀を湛えた官能的なタンゴを踊るように。
――もつれ、からまる。
悲しみに満ちた瞳をした男の、その心の波が押し寄せてくるようだ。静寂に沈んだ男の胸の内に、強引に取り込まれるように。

愛液が、どっとあふれてくるのを実感した。

男の指がショーツの脇からなかに割って入る。
エリの花びらは男の指を受け入れる。その指が、熱く湿った性器の谷間に滑り込んでくる。

はぅ…っ

それは快楽の苦悶なのか、それとも身体と心を奪われた苦痛の声なのか、エリにも区別はつかない。
ますますあふれ出てくる蜜を、男の指がすくい取る。そのエリ自らのローションを、割れ目のなかでスライドさせられる。熱く痺れたヴァギナを、男の指が何度も往復する。

はぁぁっっ…

苦しい。
気持ち…よすぎる。
眉を寄せ、エリは自分から今まさにこぼれ落ちようとする何かを、必死で押さえ込んだ。

「…お前を…寄越せ」

――分からない、気のせいかもしれない。
くちづけの最中に、男が確かにそう言った気がした。
でも、男に強く、激しく求められているのは、言葉など間に挟まなくともハッキリ分かった。



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