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行こうぜ、相棒
第7章 No One Is To Blame



今までは、リエの知人であり、縄師であるとしか感じてこなかった。だから自分は彼の独り住まいの別荘にだって、女ひとりで出かけて行けたのだ。
しかし今、エリは彼を、自分を抱くことになる男性として、初めて意識した。自分の自由を奪い、いいように操り、巧みに身体を刺激しては、痛みと快楽を与えてくれる相手、と。もしかしたら心を許し、胸に秘めた何事かを共有できるかもしれない相手、と。

エリの中で、何かが切り替わった。カチリと音を立ててしっかりとスイッチが入る音が聞こえた。

「普段なら、このカウンターを一度叩いて、ここから立ち去る場面です」

先生は眉をあげ、おどけた表情を作った。

「でも、老い先短いあなたの願いなら、聞かないわけにはいきません」

微笑。

「――抱いてください。あなたにそうされないと、私は先に進めない気がします」



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