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甘い時間は2人きりで
第25章 不安を打ち消す存在

雪が降ってるのかと思ってカーテンを開けると、家の前に見慣れたボックスカーが。
運転席から春人がこちらを見上げている。
『会いたいなーって思って。もう寝る準備してた?』
「う、ううん!お風呂に入ったばかりだから、まだ…ちょっと待ってて!」
急いでパジャマから暖かい服装に着替え、1階まで駆け下りてリビングにいるお父さん達に顔を出した。
「どうしたの茜ちゃん、その格好…?」
「ちょっと…山岡さんが来てて…」
「山岡さんが?茜ちゃん、今からデート?」
「いや、デートって訳じゃないけど…」
流石にこの時間から出掛けるのは、反対されるかな…
それに、暗いし…
家から出ると、なぜか2人も付いて来る…
お父さん達に気が付くと、春人は車から降りて頭を下げた。
「夜分遅くにすいません」
不意に冷たい風が吹いて、身震いとくしゃみが出た。
「くしゅっ!」
「寒いから車に入っといて。ご両親に挨拶してくから」
両親と春人が話し合ってる間に、車内が身体を暖めてくれる。
ようやく話し終えた春人が車に乗り込む。
「デートの許可も降りたし、行こっか?」
「えっ、ど、どこへ!?」

