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甘い時間は2人きりで
第25章 不安を打ち消す存在

胸を揉みしだき、耳の内側にそっとキスを落とす。

「ひゃっ…」
「これだけでも良いの?」

フッと息を吹きかけ、春人の唇が内側の線をなぞるように動く。
胸への愛撫とは違った、ゾクゾクした快感が背筋を這い回る。

耳のあちこちにキスをされていると、裏辺りがチクリと痛んだ。

「耳の裏、キスマーク付けたから。ここならお母さんにも見つからんね」
「ん…」
「はぁ…茜さんの髪の毛ええ匂い。甘い香りがしてもっと茜さんのこと欲しくなる」

既に春人は欲情していて、少し余裕の無さそうな、今すぐにでもガッツきたい表情をしている。

「茜さん、脱いで?」

恥ずかしいけど、自分から誘ったのだからと羞恥を覚えながらシャツとスカートを脱いだ。

「下着は?」
「う、それは…」
「分かった。俺が脱がしてあげるよ。もっとこっち来て…」

春人も服を脱ぎ、素肌のまま抱き合う。
お互いの肌の温度が心地いい。
顔を上げると、少し嬉しそうに微笑んだ春人と目が合い、吸い寄せられるように唇が重なった。





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