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『コミックサイトで逢いましょう』―番外編―
第3章 【第三部】 春の日の泡沫(うたかた)の………

その射る様な眼指しはモトミを差し貫く。

「…いいの…それで?トモちゃんはそれで良いの?本当に」

切ない瞳で問い尋ねられて、モトミは言葉を失う。

亨を傷付けてしまった、その暗い思いが心を覆っていく。

自分に対する亨の気持ちを知っていながら、こんな姿を見せてしまった…。

でも、これ以上自分に嘘は付けない。

「ゴメン…」

そう小さく呟くと、黙って俯くモトミ。

「亨…耿輔を選んだ俺を許して。僕にはやはり耿輔しかいないから」

耿輔とモトミの間には至福の時間が、亨とモトミの間には残酷な時間が流れていった──
 
 


「……という夢をみたんだけど、正夢か?」

青年心理学の講義もそこそこに耿輔は俺の手を引いてキャンパスに出ると、勢い込んで尋ねた。


──はぁ?一体何を言い出すんだ。


面食らう俺には関係なく無く、続けざまに身勝手な要求で俺の安らかな精神状態を破壊していく。
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