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堕天使 1st gig.
第8章 過去
そいつをひたすら避けるだけで精一杯の俺だったが、雄太には欠点が二つある。一つは雄太は確かに速い、俺と同じ身長だが雄太は俺より5kgは軽い。その分スピードは間違いなく俺よりも速いが、雄太は毎回同じリズムになる癖がある。

雄太のリズムに合わせる事が出来ればギリギリとはいえ雄太の攻撃をかわすことは可能になる。

二つ目はスタミナだ。俺より軽い雄太は筋肉が俺より少ない。その分、雄太はバテるのも速い。訓練兵とやった後の雄太は一気に本気を出した為に既に軽く息切れを起こしていた。

俺は雄太の踵落としを受け流し、雄太が息を吸った瞬間、雄太の足元をすくうように低い体勢のまま回し蹴りを入れていた。

当然だが俺より軽い雄太が俺の体重が乗った蹴りを受けきれるわけがなく、雄太がグラついたところを俺は床に向けて雄太を沈めていた。

『それまで!』

と宗司が笑いながら言っていた。雄太は床に寝転がったまま

『チクショー、またかよ。』

と悔しがる。俺のハンデを預かっていた大地が俺にハンデを渡しながら

『あれが隊長の部下ですか?』

と唇を噛み、悔しい顔を大地も俺に向けていた。俺は

『部下じゃなく戦友だ。あいつらの能力は俺と同等だからな。』

とハンデをはめながら大地に言っていた。俺達のハンデが5kgずつだと大地にはわかったはずだ。しかも、宗司も雄太も誰もがハンデを付けたまま大地をねじ伏せた事実に大地には充分に格の違いが理解出来たはずだ。

だから、大地が俺を目標とするなら、それだけの力と技術と経験が必要なんだと俺は教えていた。

訓練教官の時間はそこまでだったから俺は雄太達と食堂に向かっていた。宗司が

『あの子ならものになりそうですか?』

と大地の事を聞いて来る。俺は

『あいつは欲しいからな。』

と答えていた。俺は大地を2課に欲しいと考えていた。γの隊員に年齢的な体力の限界だからと配属願いを後方支援、もしくは防衛の市兵に希望を出している奴がいる。

だから、そいつと入れ替わりに大地をうちに配属させる事を考えるのが俺の教官の任務の一つだ。

だが今はまだその事は大地には言えない。言えば大地が立ち止まってしまうかもしれないからだ。

俺はリナと大地が俺の考える程度まで成長するのを待つしかない状況だった。
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