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堕天使 1st gig.
第8章 過去
翌日の訓練学校では俺が笑いたくなるくらいの緊張感が走っていた。外は雨だから、訓練兵はいつもの屋内格闘室に集まっていた。

そこへ雄太達を連れた俺が現れてからは一気に訓練兵が緊張し始めていた。大地ですら生真面目な顔付きになりながら雄太やハヤト、涼宮を見ている。

『宗司も入れ、順番に1人ずつこの4人全員に当たれ、1人でもこの連中を倒せる奴が入れば今期の成績は満点をやるよ。』

と訓練兵に俺は言っていた。開始の合図に一斉に訓練兵が宗司達に挑もうとしていた。だが格の違いはあまりに大きく、訓練兵は最初の1人目で萎縮する。

ハヤトには触る事すら出来ずに床に沈められ、雄太には動きを見る事すら出来ない。宗司には宗司が放った殺気だけで固まり、唯一は涼宮が馬鹿丁寧に何が悪いのかを教えながら、やはり訓練兵を床にねじ伏せる。

『俺より、涼宮の方が教官には向いてるな。』

と俺は呑気に訓練兵が崩されていく様を楽しんで眺めていた。大地はかろうじてハヤトを掴んだが掴んだ瞬間には床に潰されていた。

宗司と大地の時はやはり大地が一瞬の怯みを見せていた。例え一瞬でも怯めば大地の負けは決定している。しかも宗司達は全員ハンデを付けたままだった。

まだまだ大地も子供だな…

雄太達に比べればやはりそう感じざるを得ない。一通り訓練兵と組んだ雄太が

『ウォームアップは充分っす。』

と目付きを変えて俺に挑む顔をしていた。俺は訓練兵に

『敵は取ってやるから、しっかり見てろ。』

と言ってハンデを外す。雄太もハンデを外し、宗司が俺と雄太の間に立っていた。

宗司が手を上げ

『始め!』

と掛け声をかけた瞬間、俺の鼻スレスレを雄太の回し蹴りが通り過ぎた。

『速ぇ…。』

と訓練兵から感嘆する声が上がるが雄太は

『チッ…、外した。』

と簡単に言いやがる。俺は雄太に

『模擬戦で怪我させる気かよ!』

と叫びたくなるが雄太は

『本気じゃないと隊長には勝てないっすから。』

と笑っていた。なら、本気で相手をするしかないと俺が腹を括った瞬間、雄太の回し蹴りからの正拳突きが俺の顔ギリギリを掠めて来る。
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