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堕天使 1st gig.
第33章 台風
五十嵐達は敵側に隠れるように崖の上の迂回したルートを選び、その村への行軍をする事になった。

行軍の2日目、村まで後数kmという距離に村の方へと索敵に出していた兵士が五十嵐の元へ戻り

『敵兵、およそ中隊規模がこちらに向かっています。』

と五十嵐は報告を受けていた。五十嵐はとりあえず、敵規模が中隊である以上、こちらは小隊だから敵兵をかわす事だけを考えていた。

運が良い事に敵兵は崖の上の道ではなく、五十嵐達が避けた崖の下の道を行軍してくれる状況だった。

隊員に行軍停止を命じた五十嵐は崖の上に身体を伏せ、敵軍の様子を眺めていた。右隣にはその時の五十嵐の副官、左隣には羽賀が同じように腹這いに伏せて状況を見ていた。五十嵐の副官が

『隊長…。』

と怯えた声を発していた。スコープで五十嵐が確認出来たのは敵軍がまるで捕虜のように一般人を連れているという光景だった。

一般人と言ってもそのほとんどが青年や少年、後は若い男が何人かで縄で繋がれて銃で脅されるように連行されている状況だった。

副官は

『我々が行く予定だった村の子供達ですか?』

と緊張した声で言っていた。五十嵐は曖昧な事はあまり好きではなく

『どうかな?』

とだけ答えていた。だが、羽賀は突然

『どっちでもいいわ。もしあいつらが村を襲った後なら、武器などは消耗しているはず、敵を潰すチャンスだし、子供達を助けられるわ。』

と言い出した。五十嵐は

『誰がそんな許可を出した?』

と羽賀に言っていた。羽賀は五十嵐を馬鹿にしたように

『ビビッてんの?なら、私の分隊だけで行っても構わないわよ。』

と言って来た。羽賀が立ち上がろうとしたから五十嵐はそのまま羽賀の上に乗っていた。羽賀が何かを叫ぼうとし、五十嵐は羽賀の口を手の平で押さえ羽賀に全体重が乗るように伏せた羽賀を押さえ込み続けた。

小さな頃から身体が人一倍大きかった五十嵐はずっとラクビーと柔道をやっていたらしい。五十嵐は高校と大学はラクビーで進んだようなもんだと言っていた。

体重が100kg近い五十嵐をその半分程度しかない羽賀に跳ね除けるだけの力はなく、五十嵐は初めて羽賀が女なんだと意識をしたらしい。
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