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人魚島
第3章 説教
煙草を吸いながら執拗に咲子に迫る橘さんに対して殺意が芽生えた。
握り拳を作りギュッと耐えた。

『ああ、何するけんね?髪の毛引っ張るなや』

橘さんが唸る。
どうやら咲子が橘さんの髪の毛を引っ張ったりしている様だ。
そして橘さんの頭をポカッと叩き『この色ボケ』と橘さんから離れ華奢な右手を橘さんに突き出した。

『2000円寄越せや、パーラー末次高いけん、カルボナーラ食うて敦んちでかき氷食べるけん』

『しゃあ無い餓鬼やな、ほれ2000円じゃ、三咲みたく金の掛かるおなごやなぁ』

橘さんが渋々ルイヴィトンの長財布がジャンプスーツの後ろポケットから取り出し1000円札を二枚ピッと咲子の手のひらにクシャッと捩じ込んだ。

『今夜は通夜やけん、あんまり遠く迄行くなよ』

『解ってるけん』

渋々僕の隣に正座し僕の手をギュッとする咲子。

『だから人様の目の前でイチャイチャすんな、目に毒や、説教はまだ続けるけんな、なぁ、咲子は何カップなんや?』

『え?』

『オッパイや』

不意に橘さんが芋焼酎白波をらっぱ呑みしながら灰皿に吸殻を捩じ込んだ。

『サイズぅ?適当に母ちゃんのブラジャー貰ったけんDカップ位はあるがな』

やはり推定通りだ。

『三咲Gカップやけんな、負けるなよ?咲子なら越えれるわ、魚ばっか食っとる花子はお前みたいにムチムチにはなれんやろけどな、花子はなんだって魚があんな好きなんや?まぁ、魚人様の嫁さんになったら朝から晩迄魚料理やけん、構わんけんな、しかし花子には駄目んなった種牛やらの肉食わせてやりたいな、種牛やけん硬くて臭くて不味いやろけどな』

『あいつは、魚以外よう食わんけん』

『とにかく咲子はムッチムチのスケベな色女や、将来が楽しみやけん、春樹、お前はしっかり咲子に手マンして逃がすなや?』

『おっちゃん、手マンってどないするんや?』

『手マンか、なかなか難しいぞ』

不意に橘さんが咲子の左手を取り穴の形にさせた。

『これがおなごのマンコとする…でな、最初はここのビラビラを春樹やらがあまがみすんねん、通称クンニやな』

咲子の手の穴の入り口を撫で回す橘さん。
興味津々に僕は前のめりにそれを眺めた。

『ションベン出てくる穴にクリトリスがあるけん、興奮して来たら男みたく硬く膨らんで勃起するけん、すぐ解るけん、安心しろや、クリトリスやからな?』 
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