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人魚島
第10章 東京編
『ありがとハルくんッ』

花子が僕の肩に側頭部を乗せる。
花子は誰よりも可愛い、その事実には抗え無い。
誰よりも愛しい恋人だ。

『花子、薬飲みなさい』

頭をワシャワシャ撫でてやりながら僕は笑って言う。
花子は処方箋の入った白い紙袋から様々な大小の錠剤を取り出し『いただきまぁす』となんと缶ビールで流し込んだ。

『こらこら、水で飲まなきゃ駄目だろ?』

『だって、お水さん無いんやもん』

『言ってくれたら汲んだのに、馬鹿だな』

『とにかく飲んだやん?』

『まぁ、そうだけど次から水で飲むんだよ?』

『解ったから、ハルくん、そろそろ寝よう』

『本当に解ってくれたのかなぁ?』

笑いながら万年床を用意する僕。
明日はドラゴンゴッド出勤日だ。
しっかり寝とかなきゃ倒れてしまう。
布団に入り、電気を暗くした時、花子が求めて来た。

『エッチ…したいな』

『急にどうしたの?』

『モジモジする』

『生理前かな?』

『うん』

やれやれ仕方無いな。
生理前なら仕方無い。
抱いてやるか。

『おいで?』

僕は花子のパジャマの乳房に手を伸ばす。

『あ…や』

花子が身を捩る。

『キスしたいけど、出来無いから…ごめんね』

『梅毒感染するけん、チューはいらんよ?気持ちは解っとるけんね?うちかてしたいけんや、解ってな?』

花子の唇に親指を這わしながら、片手で花子の乳房を揉む。
柔らかく大きなDカップだ。
それが両手の愛撫に変わる。

『あ…やん、くすぐったいけん…』

『花子、愛してる…愛してる…』

『くすぐったいけん…くすぐったいけん…』

『こら、花子も『愛してる』って言わなきゃ駄目だろ?』

『愛してるに決まってるやん』

ケロッと答える花子。
なんだか可愛い。

『花子、チンチン触って?半勃ちしてるから』

『もう勃起してるの?』

『半分ね』

花子が僕のパジャマのズボンに手を忍ばせた。
きっと我慢汁でヌルヌルしているに違い無い。

『凄くヌルヌルしてるよ?』

『我慢さんだよ』

『我慢さん舐めたいな』

『フェラチオしたいの?』

『うん』

指先に付いた我慢汁を甜めながら『コンドームの上ならなら、大丈夫ですッ』と笑う花子。

『じゃあ、手コキしてよ』

『解ったけんな』

花子が生暖かい手で手コキする。
カサカサ毛布が鳴っていた。
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