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溶かされてみる?
第2章 始まり
「全然いいけど…何で2年が3年のとこいんの??」
煌城先輩が首を傾げながら聞いてくる。
「あ!本題忘れてた!!」

急いで王子を探すが
どうやら教室には居ないようだ。

「どこにいるのやら…」

あからさまにガッカリしたあたしをみて

「誰か探してんのか??」
煌城先輩は辺りをキョロキョロ見ながら言った。

「王…じゃなくて迫先輩どこにいるか知りませんか??」
「黎泱??さっき追っかけ撒いてたから屋上じゃねえか?」
なにお前ら黎泱の追っかけ?と呟き
ちょっと怪訝そうな顔して煌城先輩が見てくる。

「この子のこと探してさっき迫先輩が教室来てたんですけど、この子まだその時学校いなくて…」
だから訪ねに来たんですよと融那が横から助け舟を出してくれた。

ナイスフォロー友よ…泣
あたしは激しく首を縦に振りながら頷く。

「黎泱が探してた?? あっ!ってことはお前、聖蘭さんの娘?」

え?聖蘭さん?

おそらく…聖蘭さんというのはちょっと前のページに現れた
ホラーの母…じゃなくてあたしの母
心愛 聖蘭 (こころあ せら)

見た目は20歳とよく言われるらしいが
実際は36歳。(我が母ながらあいつは若く見えると思う)

「え、なんであたしのお母さんのこと…」
そうあたしが聞いたのと同時に
誰かが走ってくる音がして

「あ!!!いたいた!!恋ちゃん!」
煌城先輩の後ろからお目当の迫先輩が駆け寄ってくる。

「きゃー!!!!!王子よ!王子!」
廊下がいきなりうるさくなる。

「…っせーな!!おい、黎泱これどうにかしろ!」
煌城先輩は面倒くさそうに耳に手を当てながら
迫先輩に叫ぶ。

「ごめんごめん〜〜場所変えようか!」
と、あたしたちはそのまま屋上へと向かったのだった。
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