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溶かされてみる?
第10章 惑う心と誘う夢
月日は移ろい…
ただ今11月中旬にさしかかろうとしているこの頃…
キーンコーンカーン…
「っはあ〜!!やっと終わったよ〜…」
「はいお疲れ様〜〜!よし学校早く終わるし!久々買い物いこ!」
「賛成賛成ッ!」
あたしたちは魔の定期テスト(それはあたしだけ)を無事終え、学校も終わり、融那と出かけた。
「最近は、どうなの?恋。」
「…へっ?!…」
「驚きすぎて逆に怪しいから」
融那はあたしの反応に突っ込みながら笑っている。
結局、あたしはあの家の人たちと関係を持ってしまっている。
みんなあの一回きりで手を出してくることはないが、あたしは自己嫌悪に陥っていた。
まずありえないでしょ…
付き合ってもないのにあんなホイホイして…
あたしこんなに最低な女だったっけ…
考えるたびに俯くあたしをみた融那は
「はい考えるの禁止〜!!」
「痛っ!!」
あたしの頭にチョップを落とした。
「じっくり聞いてあげるから、今日うんと買い物しよう」
きっと何かを察しているはずの融那は、わざわざあたしを責めることもなくそう提案し、あたしを引きづるように連れて行く。
色々とショッピングしても、
一度考え始め、整理がつかなくなったあたしはほぼ上の空だった。
あたしたちは長々とショッピングを終え、
最終的にカラオケについた。
部屋に入り、ひと段落した時
「恋。単刀直入に言うわ」
「え…何…?」
冴えない顔をするあたしに融那は真剣な顔をして言う。
「あんたはどうしたいの」
「何が…」
「そうやってグジグジ考えて、時が経つの待ってまた流れに身をまかせるつもり?」
融那はまっすぐな瞳であたしを捉える。
「そんなことッ!」
あたしはとっさに目をそらしながら否定した。