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溶かされてみる?
第11章 嵐の予感

そこには屋上で寝そべっている律先輩の姿があった。

やっぱり…

あたしはゆっくりと律先輩に近づいて行った。

「…律先輩?…」
おそるおそるあたしは律先輩を呼ぶ。
「恋…?」
寝そべっていた身体を起こして、律先輩はあたしの名前を呼ぶ。

「何してるんですか〜こんなところで!」
あたしは律先輩に隣に座ってあえて明るい声で話す。
「そんな話しにきたんじゃねえんだろ」
考えていることを見透かすかのように律先輩はあたしに問いかける。

「胡乃さんとちゃんと話しましょうよ律先輩。」
あたしはさっきとは真逆の真剣な声でそう言った。
「今更あいつと話すことなんかない」
「1つも?」
「ないよ」
「ほんとに?」
「ああ」
「…りっくんの意気地なし」
「は?」
あまりにも頑固に否定する律先輩にあたしはそう呟くと、律先輩は驚いた表情をあたしに向ける。

「そうやって逃げるんだ」
「逃げてなんか「怒ることも何も言うこともなくただ逃げてたら、何も変わらないし、何も始まらないじゃん」
「変えようとなんかして「しなくていいの?」
あたしと律先輩は必死に言い合う。

「お前に何がわかんだよ」
さっきようにムキになっていた声ではなく、すこし切なそうな声をだして律先輩はそっぽを向いた。
「りっくんの気持ち全部はわからない。けど…! 」

最近まで忘れてたから、今更って言われるかもしれないけど…

「小さい頃からりっくんのこと見てたから。」
「恋…」
律先輩はあたしを真剣に見つめる。
「お母さんとりっくんが話してるとき、いつもなんだか幸せそうな、すこし切なそうなそんな顔してた。」
「胡乃さん…いっつも慌ただしく帰ってきてすぐ出て行っちゃうから、はじめは帰ってくるって嬉しそうにしてたりっくんも帰るときはすごい寂しそうで。」
「でもりっくん…一言も胡乃さんにわがまま言ってなかった」
「え…?」
すこし律先輩の瞳が揺れた。
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