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溶かされてみる?
第12章 空白の時間と素直な気持ち

「かっこ悪いな。俺」
そう俺は自嘲気味に呟くがさっきみたいに、もやもやしてなくて晴れたような気持ちだった。

恋にいわれた、母さんが待っているといわれる場所に俺は駆けつけた。
ベンチに座り、目の周りが赤くなっている顔を俯けている母さんを見つける。

「律…!」
くると思ってなかったのか俺を見た母さんは驚いて立ち上がる。
「何驚いてんだよ」
「だ、だって…」
さっきまでの勢いは無くなっていて、少しシュンとしてながら母さんは小さくなる。
「嫌われてると思った?」
「…嫌われても仕方ないことしたって思ってるから。」
母さんは真剣に俺を見つめて言う。

「少なくともいい印象じゃない、俺にとってはあんたらとの記憶無いに等しいから。」
どうしても俺はつっけんどんな言い方になってしまう。
「そうよね…」
切なそうな顔をしながら母さんはそう呟く。

「けど、あんたらは時々帰って来てくれた。仕事の間をぬって」
「え…」
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