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溶かされてみる?
第15章 大人の世界
「…はあ…ったく行くぞ」
「へっ…?きゃー!」
律先輩はあたしを会場まで担いで連れて行く。
「りっくん、お、下ろして!下ろしてってば!」
止めるあたしの言葉も聞かず、音楽が流れるメインホールへ律先輩は歩いて行く。
「大胆だねえ〜律」
「俺らもいきますか」
後ろからみんなの声が聞こえたが、あたしはそれどころじゃなかった。
〜♪〜♪〜
「きゃ…!」
あたしは担がれた後、パーティーの参加者が踊っている会場の真ん中で律先輩に降ろされた。
「お前は充分綺麗で可愛いから」
「へ…?」
そう言って律先輩はあたしに向き直り、
「踊っていただけますか?お嬢さん」
片膝をつき、まるで童話の王子様のようにあたしに手を差し出す。
「////…!!」
は、恥ずかしすぎる…
ただでさえかっこよさが倍に増している律先輩にこんなことをされて、いいえなんて言う女がいるのだろうか。
「こ、こ、ここここちらこそ!」
ついあたしは緊張のあまり声が裏返る。