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溶かされてみる?
第17章 招かれざる男
「俺、遠哉のこと勝手にライバル視して、変な方向にいっちゃってたんだなって」
「遥…」
「本当にごめん、遠哉」
遥が目の前で私に頭を下げる。
「頭をあげてください、遥」
「遠哉…」
「私も鈍感すぎて、遥の変化にちゃんと気づけませんでした」
遥が何かおかしいと思うことはいくらでもあった。
でも私もその時何も聞かなくて話さなかったせいで、ここまで溝が深くなってしまった。
「すみません、遥」
私も遥に頭を下げる。
「なんで遠哉が謝るんだよ」
少し笑いながら遥は私の頭をあげる。
「俺たち何やってるんだろうな」
「本当ですね」
お互い顔を見合わせて笑う2人は、いつのまにか前の2人に戻っていた。
「あーあ、なんか笑ったらお腹すいてきたな」
「どこか食べに行きますか?」
「お、珍しくノリノリ??」
「味噌汁が飲みたいです」
「ジジイだな〜」
そんな軽口を叩きながら、私たちは朝のご飯を食べに出かけた。
遠哉・遥side fin