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溶かされてみる?
第18章 フクザツな乙女心
「彰となんかあったわけ」
「…別に…なにもない」
「じゃあなんでそんな拗ねた子どもみたいになってんの」
「なってないってば!!」
みんなのことを考えると
次々に嫉妬とか独占欲とか汚い感情が生まれてきて
今は考えたくないって、ちょっと距離おきたいって思ってるのに
ーどうしてそんな踏み込んでくるの…
「あたしに構う時間があるなら、他の女の子と遊んでたらいいのに」
律先輩の顎に添えられた手を払うように
あたしは顔を背けそう呟く。
馬鹿だ、あたし…
なんでこうも素直になれないんだろ…
「なるほどな」
「…な、なんですか」
「要するにお前、昼間の光景に嫉妬してたわけか」
「そ!そんなわけッ!!」
「ムキになったら肯定してんのと一緒だぞ」
「なっ…!!」
律先輩はなぜか嬉しそうで、
言葉を紡ぐたびにニヤニヤと笑みを見せる。
なんで、こんなにおちょくってくるの!!!
「本当に、そんなことって…わっ…!!!」
「…ようやくお前も、俺らを意識し始めたってわけ」
急に律先輩から抱きすくめられ、耳元で囁かれる。
「は、はなっ…離し「今は絶対離してやんねー」
「りっく…ん!!!」
律先輩の背中を少し叩きながら抵抗するが
その度に強く、それでいて優しく律先輩はあたしを抱きしめる。
…こんなことされたら、どうしていいかわかんないよ…