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溶かされてみる?
第18章 フクザツな乙女心

部屋にそのままその人は入ってきて…

「…」
「…」

…じょー兄。
心ではそう名前を呼べるのに
本人をいざ目の前にすると、さっきのさっきできまづくて…
お互い目を合わせたが、なにも言わずにそらしてしまう。

「なに、お前らやっぱなんかあったわけ」
さっきまで黙っていた律先輩が口を開く。

「別になにもないぞ」
「そ、そうだよ、なにも…」
「「……」」
ーこんなの何かあったようにしか見えないよ…
あたしも彰さんも嘘がつけないタイプで、隠し事ができない。

「…大方想像できるけどな」
暁翔さんが煙草をふかしながらあたしたちを見る。
「うん、確かに」
続けて黎泱先輩もそう答える。

「うっ…」
もうそんなに射抜かれたような、見透かされたような瞳で見られてしまったら言わざるおえないじゃないか…

「…実は「ただ俺が一方的に切れたんだ」
え…?
言いかけた途端、あたしの言葉を遮るように
彰さんは言葉を紡ぎ出した。
「お前らどうせみんな同じ気持ちだろうから言うけど、俺は恋のことが好きで、お前らの誰にも渡したくないって思ってる」

ちょ、ちょ、ちょっと!!!

「独り占めしたいとも思うし、恋以外の女にどうこうできるほど、余裕もない」

…彰さん落ち着いてくれ!あたしの頭の整理ができんよ!!

彰さんは2人きりの時で話していた時と
同じような真剣な瞳でみんなに向かって話す。

「そのくらい、昔っから恋のことがすき「んなこと今更言われてもねえ〜」
「望むところですね」

ええっと…

皐君と遠哉さんまで彰さんに反抗するように話す。
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